診療内容
自費診療
トレチノイン・ハイドロキノン療法(しみ、しわの治療)
当院では、しみの治療として、トレチノイン・ハイドロキノン療法を行っています。 できてしまったメラニンを追い出す作用のトレチノインの上に、メラニンの新生を抑制するハイドロキノンを重ね塗りし、メラニンの塊であるシミを取り除いて薄くする治療です。 トレチノイン治療薬は単体だと、ニキビやシワやタルミの改善などに使用されますが、ハイドロキノンと併用することで、美白効果が高まります。
【効果のあるシミ】
皮膚の浅い部分(基底層から表皮)にメラニン色素が異常増殖・色素沈着している以下のようなシミに効果を発揮します。(太田母斑や真皮性のシミには効きません)
肝斑 褐色のシミで、額や頬、眼や口のまわりに左右対称に現れます。
雀卵斑(そばかす) 両頬や鼻の上に褐色の小さな斑点がたくさん散在するタイプのシミです。
炎症後色素沈着 ニキビ跡の色素沈着やアトピー性皮膚炎患者の色素沈着の改善にも有効です。
日光黒子(老人性色素斑) 主に中年以降の人の顔や手の甲、前腕など日光に長時間当たる部位によく発生します。
【治療の流れ】 ①まずは、診療時間内に受診してください。医師がシミの診察を行い、適切な治療を選択します。 ↓ ②本治療の適応と判断されたら、ハイドロキノンクリーム、トレチノインクリームを濃度を選んで処方します。 ↓ ③ご自宅で、気になるシミに1日1~2回、クリームを塗布していただきます。治療は2~6週間ほど継続します。途中、肌が赤くかさかさする現象が現れ、次第にシミが薄くなってきます。
【治療を受けられない方】 妊娠中、授乳中の方
【料金について】 →料金表はこちらをご参照ください。
【もっと詳しく】 トレチノインとは? トレチノインとはレチノールやレチナールと同じくビタミンAの誘導体で、ビタミンAの活性本体です。生理作用はレチノールの100倍もあり、ニキビ、しみ、しわ、そばかすなどに有効です。 米国ではまず、難治性ニキビの治療薬として認知されました。その後、シミやシワなどの紫外線による皮膚の老化にも効果が認められることがわかり、現在までに多くの患者さんに皮膚の若返り治療薬として使用されています。
トレチノインの皮膚に対する作用
① 角質をはがす ② 表皮の細胞分裂を促進し、皮膚の再生を促す ③ 皮脂腺の働きを抑え、皮脂の分泌を抑える ④ 真皮のコラーゲンの生成を促し、タルミや小ジワを改善する ⑤ 表皮内でヒアルロン酸などの分泌を高め、皮膚をみずみずしく保つ
お肌に塗布することで、古くなった角質をはがし、表皮の細胞分裂を急速に早めて新しい皮膚を再生します。その際、表皮の底に沈着したシミの原因(メラニン色素)までもぐんぐん浮き上がらせてはがすだけでなく、ハリや潤いのもととなる真皮層のコラーゲンやエラスチン線維を刺激するので、生成が高まり短期間でしみやシワの目立たない弾力のあるみずみずしい素肌へと生まれ変わらせるのが特徴です。
ハイドロキノンとは? ハイドロキノンとは、しみの原因となるメラニン色素をつくる細胞(メラノサイト)の数を少なくする美白剤です。数年前から市販の化粧品へのハイドロキノン配合ができるようになり、ハイドロキノン配合の化粧品が発売されるようになりましたが、市販化粧品に許可されているハイドロキノン(医薬部外品)の濃度は低く、効果的なしみ治療は期待できません。また、知識のないまま使用することによりお肌に悪影響を与える恐れもあります。