診療内容
一般皮膚科
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎 Q. どんな病気? A.アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹がよくなったり悪くなったりを繰り返す病気です。「アトピー素因」といって、家族の中に他のアレルギー性の病気(喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎)があったり、患者さん本人にこれらの病気があったりすることが多くみられます。また、血液中にIgE抗体が作られやすい方も多くいらっしゃいます。
Q.原因は? A. アトピー性皮膚炎の患者さんの皮膚は、外敵から内部を守る皮膚のバリア機能に問題があります。 そのため、さまざまな刺激に対して皮膚が敏感になり、炎症を起こしやすい状態になっています。 最近では、皮膚のバリア機能に関係する「フィラグリン遺伝子」の遺伝子変異が、アトピー性皮膚炎の発症に関係していることがわかってきました。
Q.アトピーと似ている病気は? A. アトピー性皮膚炎に似ている病気には、接触皮膚炎、脂漏性皮膚炎、痒疹、あせも、魚鱗癬、乾燥肌による湿疹などがあります。
Q.どんな検査をしますか? A.血液検査で、血液中の好酸球数、IgE、TARC値を調べることがあります。IgE値はアトピーの患者さんのほとんどで高くなっており、診断の参考になります。また、ダニ、ホコリ、花粉、カビ、食べ物などのアレルギー検査を行うことで、症状を悪化させるものが何かを明らかにします。TARC値や好酸球数を定期的に計測することで、症状が良くなったかを客観的に知ることが可能です。当院では、これらの検査がすべて実施可能です。
Q.治療は? A. 治療の目標は、症状がないか、あっても軽度で日常生活に支障がなく、お薬もあまり必要としない状態に到達し、その状態を維持することです。ステロイド外用薬、タクロリムス軟膏などを用いて、炎症を急速に改善させることが治療の第一歩となります。症状が良くなってからは、抗炎症外用薬を週に数回程度継続し、良い状態を維持します。その間にも、必ず保湿ケアは継続していただきます。補助療法として、抗ヒスタミン薬の内服を併用する場合もあります。重症の場合には、シクロスポリン内服、紫外線療法を行います。ステロイド外用薬は、塗る場所、発疹の状態を診て、適切な強さのものを処方いたします。
Q.日常生活の注意点は? A. ・毎日お風呂に入りましょう ・皮膚を強くこすったり、ひっかいたりしないようにしましょう。 ・石鹸、シャンプーは洗浄力の弱いものを選びましょう。 ・入浴後はたっぷりと保湿しましょう。乾燥がひどければ日中も保湿をしましょう。 ・室内の温度と湿度を快適に保ちましょう。 ・爪は短く切りましょう。 ・汗をかいたらはやめにシャワーを浴びましょう。