診療内容
小児皮膚科
脂腺母斑(類器官母斑)
頭部に発生することが多い、皮膚のほぼすべての要素(脂腺、表皮、付属器、結合組織)が混在した皮膚の奇形(母斑)です。頭部に黄色調の表面がざらざらした脱毛斑がみられます。乳幼児期は表面が白、または黄色調で、比較的平坦ですが、加齢とともに表面のデコボコが目立ち、分厚い感じになってきます。さらに時間が経過すると、毛芽腫、脂腺系腫瘍などの腫瘍が発生し、さらに目立つようになることもあります。
発癌の可能性があると聞いたが?
脂腺母斑から悪性腫瘍が発生する確率は1%以下です。かつては基底細胞癌が発生すると言われていましたが、最近になり、その頻度はそう多くないことがわかってきました。急いで切除する必要はありませんが、脱毛斑が気になる、ざらざらしている感じが目立って気になる、癌ができる可能性は低いがゼロではないので切り取ってしまいたいなどの場合は、切除してしまうことをお勧めします。